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ニートが上京をしてプログラマーを目指します。

【GA文庫】ライトノベルの賞に投稿した話

ライトノベルの賞に小説を投稿したことがある。

ライトノベルは20冊程度しか読んだことなかった。

しかし、ライトノベルの賞は割合早く大賞が決まるのに対し、他の賞は選考が長すぎ、結果が出るのに時間がかかる。

俺はそれを嫌い、ライトノベルを選んだ。俺のような人間が多いのかライトノベルの賞の受賞者に「実はライトのベルほとんど読んだことなくて・・・・」という人も少なくないらしい。

高校生のころから小説を書き、いつかは小説家になるのが夢だった。

大学時代は「俺は小説家になってやるんだ」という思いだけで生きているような学生だった。

友達も作らず、彼女も作らず、バイトもせず、その寂しさむなしさを紛らわすために「俺は小説家という偉い職業になる」という妄想で生きていた。

今はどれだけ落ちぶれていても小説家になりさえすれば報われると思った。

もちろん小説を書くのが好きだったが、それ以外のよこしまな動機があった。

しかし、筆を取る時間は少なかった。俺の頭からは物語が湧き出てこなかったのだ。長編になるような物語の種はなかなか生まれない。

 小説家は文章が溢れてきてしょうがないというような人間ではないとなれないと、雑誌で編集の人間がいっていた。それを読み、焦って無理やり文章をひねりだし、キーボードを叩いたが、それは文章の体をなしてない代物だった。

俺が彼女がいないのも、友達がいないのも、学校で笑われるのも、全て小説家になりさえすれば救われる。そう思ってきた。だが、それは逆になれなければお終いということでもあった。小説家を心ざすことで保っていた精神の安定は、それを諦めたところで消えてしまう。

そう考え必死になった。

もちろん小説家になりさえすれば全て救われるなんてことは無いと気づいていた。

それでも、小説家の夢は捨てることができなかった。それだけを見て己を保っていたから。

「君は小説家になりたいのか? 小説書きたいのか」とはよく言ったものだ。俺はたぶん小説家になりたかったのだ。

まあとにかく、俺は必死になった。

だが、必死になっても物語は生まれなかった。

そして、時間がたち、俺の中から徐々に熱意が消えていき、焦りさえも消えていき、最終的にはただ何の願望もない、鬱々とした人間ができあがった。

「小説家になる」を言い訳に何もしてこなかったつけがたたり、ニートになった。

その後、アルバイトを始めた。ただ単に時間を消費しているような生活。

しかし、何の因果か、アルバイトを始めてしばらくすると、何故か急に俺の頭に一つの物語が生まれた。

ようやく一つの小説にできそうなものが。正直、賞などは取れる気がしなかった。客観的に見ても面白みもない物語だった。

しかし、必死に書いた。ようやくできた物語の種を枯らすわけにはいかなかった。書き上げた先に何があるのかは分からなかったが、書き上げないと全てが消えると思った。

 2ヶ月程度で賞の規定枚数まで達することができた。確か1万5千文字程度の作品だったと思う。※文字数が少なすぎるつっこみが入ったので見返してみたら400文字詰めの原稿用紙で223枚分書いてました。一万五千文字は勘違いですすいません。

書き終わったころには「賞を取れる気などしない」と思っていた事をすっかりと忘れて、有頂天になってた。「これはいけるんじゃない?」とにやにやしていた。初めての長編だ。それを書きあげた達成感が判断力がくるっていたんだろう。

小説をポストに投函して、結果発表をまった。その間、つらいこともあったが小説のことを考えるとにやにやした。もう俺は受賞以外の未来を考えてなかった。

社会に馴染めていない俺には小説家という一般社会とは少し違うレールを走る職業はやはり魅力的だった。安い給料なのにプレッシャーをかけられて働いている俺のような身分には特にそうだったと思う。

結果発表の日がきた。

小学校のころ、誕生日が来た朝と同じくらいのわくわくが胸を包んでいた。

「俺が変わる日」

そう思った。

しかし、

一次落選。

俺は驚いた。百年の孤独を超える名作が一次で落選したのだ。一次というと文章が形になってさえいれば受かるといわれているのものである。(実はそれは昔の話で、今は文章だけでは通らないらしいのだが)。それをこの俺が落ちるなんて。

後日、評価シートが送られてきた。結構丁寧に編集からの感想が書かれていた。その賞は編集が一次でも直接見てくれるのである。

もう捨ててしまったのでここでは見せられないが、大体こんな内容だった。

「設定の意味がわかりません。登場人物の心理や人間の距離感はしっかり書けていてよかったです。しかし、それだけに世界観の構築の失敗が残念でなりません」

何故だが分からないが、これを見た瞬間、力が抜けた。才能がないとことを突きつけられた。そして、心にくすぶっていた小説家という願望が完全に雲散霧消した。高校生から大学に及ぶ俺の一つの夢が消えた。

今思えば、あの賞に投稿したのは葬式だったのだと思う。死んだ俺の夢を埋葬するための。

その後俺はプログラミングを学び始め、上京し、プログラマーになる。

そして、いまは病んで仕事を辞め、ちん○を掻く毎日である。

 実は、葬式を挙げたなどとかっこつけたのだが、今何故かまた小説を書きたくなっている。

小説家になって周りを見返すとかなんとか言ってたが、やはり根本的なところで俺は文章を書くのが好きというのがあるんだと思う。

この願望をどうするかは今思案中。

 

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