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25歳ニートが35万円で上京を企むブログ

ニートが上京をしてプログラマーを目指します。

桜を撮るのを我慢する。それだけでいい。

誰も読まないだろうけど、とにかく吐き出す。

去年の今頃、元カノと花見をした。

それまでの俺の人生では「桜」は苦しみの起爆剤だった。綺麗な桜とそこに集う人々を見るたびに、自分の孤独さが強調された。桜が放つキラキラした美しさは俺には美しさではなく、毒でしかなかったんだと思う。桜が綺麗であればあるほど、その裏にある桜の綺麗さを誰かと共有できない自分が濃く浮かび上がった。

冒頭に戻る。

俺は元カノと去年花見をした。

彼女と花見をする。そんな瞬間が俺にも訪れるなんて。どれだけ素晴らしい日になるのだろう。

そう思ったのだが。

花見当日は、雨が小降りで降ったあとだった。

遠方から、彼女は弁当を持ってやってくる。

その前に俺はブルーシートで場所取りをする。桜で有名な川沿い。満開に咲く桜と曇り空。人ごみ。あふれんばかりの人。

その中、スペースを見つけた。雨で濡れたぬめっとした地面に、ブルーシートを引くと少し気持ち悪い感じがした。試しにブルーシートに乗ってみると、小石が足の裏に刺さり痛かった。俺の頭にはその時点で「桜の下に集うキラキラした人たち」という像が消えていた。

しばらくすると、彼女が人ごみの中やってきた。

彼女に笑顔はなかった。もともと、無表情なんだけど。

そして、静かに花見は始まった。

とても寒かった。その中で、俺は彼女の弁当を食べた。寒くて、静かで、ブルーシートの座り心地が悪くて、俺が描いていた花見とは大きく脱線していた。

場が悪いせいか、話も弾まない。

俺は必死に「いやあ、桜綺麗だねえ」と花見の楽しさを強調した。

俺はなんとか自分の中の「花見をする=幸せ」という像を壊したくなかったんだと思う。だから、とにかくこの花見はいま順調に進んでるのだと自分に言い聞かせるように「桜綺麗だね」と言った。

 

事前に「お酒とかたくさん飲もうぜwww」とか言ってたけど、はっきりいってお酒を楽しく飲む空気などではなかった。

 

ふと彼女のかばんをみると、ちらりとお菓子が顔を出していた。そういえば、「お酒にはおつまみ必須っしょwwww」って俺がいったんだっけ。でも、お菓子食べようぜっていう空気でもないな。。と思い、お菓子は見ないふりをした。今思えば、これはダメな態度だったな。あの時の俺を殴りたい。

 

このまま綴ると無限に俺の暗い花見談義が続くので、時系列を現在に戻そう。

 

いま、桜が咲いている。

俺はその桜をスマホで収め、元カノに送りたい衝動に囚われている。

「桜綺麗だよ」

と。それだけを送りたい。だけど、それを送ってしまうと俺は一歩後ろに下がってしまう。せっかく彼女と連絡を取るのをやめたのに、ここで復活すると精神が後退してしまう。ふんばりどころなんだろう。でも、桜は残酷に咲いている。俺の事情を知らないのか、とても綺麗に咲く。

「僕の姿を写真に撮りなよ」と言う。その美しさを誰かと共有したい。できれば、愛する人に。

俺は綺麗さから目を背け、耐える。桜が散るまで耐える。そうしたら、もう何もない雨の季節だ。